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サウンドその37:「ちょっとブルースから離れて、ギターの響きに浸る毎日…」



ギターのある生活 いきなり私の「ギターに関する自論」を主張するような出だしになりますが、私は色々な経緯でブルース好きなアラカンオヤジになりまして、弾いてる曲(弾こうとしている曲)はブルースばかりです。で、このブルースに適したギターはギブソンのB-25(爆弾落としそうな名前…)やL-0、L-11、LG等々かエピフォンのカラベル(ギブソンのカラマズー工場で作られていた初期のもの)のように、乾いたマホガニーの粒立ちの良い、サスティンは抑え気味のサウンドを持ったものが良いと思っております。で、ブルース好きの私がそれらのギターを所有していないのは、程度の良いものが殆どない割には超割高だからです。ギブソンはフルコアのモデルを持っていますが、こいつはちょっと明るい感じで、悪くはないのですが、自分としてはノーブランドの00モデルが手持ちのギターの中では一番ブルースに適していると思っています。トップはスプルースでサイド&バックはマホガニー。次は、マホガニーではないですけど、000タイプ。シグマは合板のサイド&バックですが、それがちょうどいい具合に「乾いた響き」を奏でてくれます。

ブルースにマーチン系の「余韻に浸る」ような音は向いていないと思っています。しかし、本サイトの「うちのギターたち」にある通り、前述のようなギターがズラリと並んでいるわけではなく、音楽的嗜好と、ギターに対しての嗜好とが必ずしも一致はしていないのです。そうなんです(何が…)、ギターの工芸品的な美しさに惹かれると同時に、この「材」で、この作りで、このブランドで「どんな音を奏でてくれるのだろう」という興味が非常に強いのです。ギター好きの方にはそういう方が多いのではと思います。一人で何本もギターをお持ちの方はその傾向が強いと思います。そして、ギターは増えていくのです。オカーチャンのご機嫌を伺いながら…。

で、最近はメインに弾いていた2本の000モデル(シグマとS.ヤイリのYO-45)を、弦もくたびれてきたのでお休みさせているのですが、それまではかつてほど早く動かない腕でブルースの響きを楽しんでいました。適当に弾いていても楽しいのですが、いくつか曲をコピーして楽しみ、レパートリーもそれなりに(下手ですが)増えてきて、今度はフレディー・キング(Freddie King)の "Hideaway" でも楽しもうかと思っていたのですけど、最近はさっぱりと曲をコピーするペースが落ちてしまいました。なんででしょうか? ギターに飽きたの?

いえいえ、とんでもない。実は、2本の000モデルをお休みさせて今は、大博打でヤフオクから落札した「ヤマキのオーダーメイドギター」、正確には栗林楽器(今はありません)の「Folks(フォークス)」ですけど、これを弾いていたら、どうにもその音に耳が蕩けそう(自己満)になって、なんと、ブルースではなく普通にアルペジオを延々と弾いては、その響きにウットリとするという、なにやら、音楽的な宗旨替えをしたような状況が続いているからです。ブルースのシャッフルも、クォーターチョークの音も、トリッキーにハイポジションに飛んでいくようなフレーズもありません。ひたすら、基本に返ったかのようにアルペジオを繰り返し弾いているのです。このギターは大当たりです。

ハイ、この「Folks(フォークス)」は、見た目の装飾など無いに等しいのですけど、そのボディは「ハカランダ(チョットうねった柾目)」、トップは「アカエゾマツ」だろうと思ってますけど、木目の間隔が不規則で、中には3mm幅程度の木目が並んでいるので、秘かに「これはアディロンダック…」ではと思い始めてもいます。まあ、今となってはもう手に入らない「材」ばかりでしょう。その辺りの事はさて置いて、とにかくその「音」です。アラカンオヤジが真顔でその「響き」に耳を奪われているのです。アホ面を想像されても仕方ありませんけど、もう1本持っているハカランダ単板の0モデルのとんでもない音もさることながら、その「Folks(フォークス)」も、部屋全体をレンジの広い「響き」で満たしてくれるのです。ここ数週間、そんな楽しみ方をしています。まあ、合間に曲のコピーをしてはいるのですが、気が付くと淡々とギターを弾いています(ブルースではない)。

本サイトのコンテンツにも書いていますけど「合板と単板」を見分けるのはかなり難しいですし、「単板が合板に無条件で勝る」とは全く思っていません。そんなことは関係なく、おそらくはもう無いであろう50年近く前のハカランダの音に酔いしれてしまうのです。私がこのギターのサイド&バックをハカランダであるとほぼ断定している一番の理由は、その「木の香り」です。50年経ってもその芳香は衰えていません。ハードケースを開くたびに甘い香りが広がります。一般に「ローズウッド(Rosewood)」はその名の通り、良い香りがしますが、インディアンローズウッドはいわゆる「木の匂い(製材所のような匂い)」がやや強く、ハカランダやココボロほどに「芳香」を漂わせないと個人的には思っています。プロも、ハカランダであることを確認するとき、少し木を削ってその匂い(要はヤニ成分の匂いらしいのですけど)を確かめるそうです。

で、もうギターのスペックがどうであろうと、とにかくこの「響き」です。別に自慢している訳ではないのですが、自己満足的であることは間違いないでしょう。おそらく、この「響き」より数段上の「音」を持つギターもあるのでしょうけど、どんな「響き」を奏でるのでしょうか。オールドマーチンの音は知っています。それはそれとして、「木の音」が「人の技」で引き出されたその「響き」にアラカンオヤジは酔っています。もう、これ以上の「音」は私に必要ないでしょう。演奏の腕を上げるのも楽しいのですけど、ギターにはこうした楽しみ方もあるのです。変…?

まあ、「趣味」ですから、多少独りよがりな世界があってもご容赦、ってなところです。

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