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サウンドその43:「完璧に真っ直ぐなネック? ちゃんと弾ければ問題なしでしょ」



ギターのある生活 前回の記事で、ブリッジの修理が終わったと思ったら、今度は別のギターの力木(ちからぎ)が剥がれてしまった事を書きましたけど、その修理が終わったとの連絡が先ほどリペアショップから来ました。週内はアレコレと時間の都合がつかないので来週に取りに行くことにしましたが、それにしても色々と思うに、ギターの本数が多くて、どれもこれもそれなりに年を経た個体ばかりですから、まあ、弾いている本人と同じでアチコチ不具合が出るのは当然なんですよね。ましてや、相手は「自然の木」でできている訳ですから、金属のように「鉄板」とはいきません。季節ごとの温度、湿度、使い方、元々の木の癖等々で、様々に良くも悪くも変化していくものであるとつくづく思います。

「木の音」で遊ぶ。それがこのサイトのテーマです。それを可能にしてくれるのが「人の技」。先日掛かり付けの医者に行き、アラカンにしては見事な健康状態を数字で叩き出しましたが、それも自己管理に加えて、お医者様のおかげで、少々牽強付会ではありますが、ギターも人の体も同じ自然の賜物ですから、似たようなものです。ちゃんと日頃からメンテナンスすれば元気だし、不具合が出れば、頼るべきところで直して(治して)もらう、って事です。

何が言いたいか。しかしながら「神経質になりすぎること」はよろしくない事であると思うのです。よく車好きに、運転しているより洗車している事の方が多いんじゃない、って人がいますが、趣味だからそれは勝手御免ではありますけど、やはりどこかで本末転倒しているような気がします。ギターの場合だと、ネックの状態やトップの膨らみなんかに神経質になり過ぎている人がけっこう多いように思います(自分も人の事、あんまり言えませんが…)。例えばネックの変形(順反り、逆反り、元起き、ハイ起き等々)は長年ギターを弾いていれば必ず何かしら起きるもので、極論すれば、完璧に真っ直ぐなネックって見たことないような…。そんなのありますかね。問題は変形そのものではなく、「弾き難い、弾けない、音が詰まる・ビビる等々」が問題となる訳で、弦高にしても人それぞれで低いのが好きな人もいれば、高めなのが好きな人もいます。実際、弦高は高い方が適度なテンションで音が明瞭になると思います。

だからあんまりその辺り、神経質になると精神的にもお財布的にも疲れますよね。お付き合いしているリペアショップの影響で、フィンガーピッキング中心の私は弦高に気を使うようになりましたが、まあ、やってることは、1円玉を二枚重ねて(これで約3mm)6弦の12フレットに挟み、すり抜けて落ちなければOK程度のチェックくらいです。片眼で、ライフル銃を構えるようにギターを持ってネックの状態を見るというのはあまりやりません。ネックの修理をやったのは「南米生まれのZ」君が一度だけです。これは、「弾けない」状態まで壊れていたから、仕方ありません。これは特別な大修理です。

昔、私の友人で、見事に「腹ボテ」になって、見た目にも「抑えにくそう」なほどの弦高になっているギターで、苦も無く渋いブルースを弾きまくる奴がいました。弦を張りっぱなしにしているとそうなったとか。しかし、それを気にする様子もなく「弾けりゃええんや(関西弁)」と、ローンで無理して高いギターを買った超初心者が惚れ惚れとするようなフレーズをいとも簡単に弾いていました。悔しいけれど、カッコよかった…。

もちろん、その時のギターの状態を気にすることは必要でしょうけど(例えばブリッジ。剥がれる前兆の浮きに気付けば、修理費も安くて済みます)、あまり気にしすぎるのも考えものです。以前、リぺアショップでガンガン、トンカチでギターのフレットを叩いているのを見て、何をやっているのか聞いてみたら、フレットの交換(打ち直し)だそうで…。あんなにガンガン(もちろん打ち込み部分は樹脂製のトンカチですけど)叩いて、大きな音がするのかと驚きました。その作業をしているリペアマンの言葉です。「ギターって、けっこう頑丈なんですよ」。

人それぞれではあると思いますけど、私は、弦を張った時、ネックが「順反り」の状態で、ブリッジの後ろ側のトップが「張り」を持つくらいに少々「膨らむ」のが当然であると思います。最も、そのままにしておくのはあまりよろしくないので、今ではマメに弾き終えた後、リペアマンの方の言葉に従って少なくとも6弦から4弦までを1音程度落とすようにしています。まあ、その程度は気を使いますけど、古いギターで作りが少々荒い感じの個体で、目で見て分かる「元起き」の状態ですけど、12Fの弦高は1円玉が2枚、挟まります。何の問題も無く弾けています。いわゆる「波打っている」ネックもありますけど、これも弾くのに何の問題もなし。

「木」は繊細なところもある「材」ですが、自然が生み出したものですからそれほどヤワではないと思います。波打つこともあれば、自然に元に戻ったりすることもあります。メンテナンスも、まあ、大事ですけど、とにかく楽しく「弾き」ましょう。

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