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サウンドその47:「そうですよ、そこにギターがあるじゃないですか」



ギターのある生活 この話は軽々と語れるものではないと思っているのですが、新聞の記事(朝日新聞朝刊2018/5/14)で見て、表現が適切であるかどうかは分かりませんが、そこに描かれている方のポジティブな姿勢に少しばかりの共感を覚えましたので、的外れになろうともそれは覚悟の上で書いてみます。「少しばかりの共感」と表現したのは、ものの見方は人それぞれで決して、「大いに共感」などとはなかなかに言えることではないと考えているからです。様々な人の様々な生き方の中で、まさに「少しばかり」共感なるものを覚える時というのはひと時の「安堵」に近いものを覚えます。

と、出だしがどうにも「重め」になってしまいましたが、記事の概略をできるだけ短く説明すれば、50代で認知症と診断された方(近藤さん)が、その認知症の生活の中で介護事務所の方とフォークデュオを組まれ、様々なイベントで講演やギターでのライブ演奏をされているという内容です。その中で、「何故、フォークデュオを組まれたのか」という経緯は詳しく書かれていませんけど、要は「前向き」に物事を考え始めた時の「ノリ」と、おそらくお二人がそれまでにギターを楽しまれていたという共通の趣味をお持ちであったということでしょう。60代半ばに差し掛かったころの事だそうです。アラカン如きはまだまだ若造というところでしょうか。

お二人が散策中の公園でギターの演奏と歌を楽しまれている様子が写真にありましたが、使われているギターは、一つはヘッド形状やロッドカバー、ペグの形から見て、FGの時代に近いギターであると思えます。また、もうお一方のギターは000タイプのスタンダードなモデルです。エレアコ(PU加工の形跡もなし)ではありませんので、お二人でリズムとリードをそれぞれにフラットピックでプレイされているのでしょうか。野外でのフィンガープレイはアンプラグドではちょっと厳しい。拝見するに、随分と楽しそうな様子に見えます。いえ、楽しいでしょうね。近藤さんの言葉です。「認知症になったおかげで世界が広がったかな」「こうなったら楽しめるだけ楽しみたい」。

ですが、やはり「認知症」との診断を受けた時は、「まさか自分が」「あり得ない」と落ち込まれたそうです。当然の事だと思います。その中で、どうしようもないことをいつまでも考えているより、「ないこと」にしてしまった方が気が楽だと気持ちを切り替えられたそうです。なかなかにお見事であると思います。私などはけっこうつまらないことにいつまでもくよくよ考える方ですが、この方は「ネガティブになればきりがない」と、楽しい方向に「生き方」を持っていこうとされたそうです。そして、腕と喉に覚えのあるフォークを楽しもうとギターを手にされたのでしょう。

ライブで演奏しても、帰宅すればその日の出来事は記憶から失われてしまうそうです。友人との楽しい時間でも然りでしょう。それに関してはアッサリとこう言われています。「友達とワイワイやるとか、そういうことはできているので、それはそれでOK」。つまり、後で忘れてしまったとしても、ギターを演奏したり、親しい友人と楽しい時間を過ごした事は間違いなく存在することであり、その時は楽しいし、忘れてもまた再びその楽しい時間はやってくる、ということでしょう。

この話でフォークデュオが一つの活動としてフューチャーされているからというだけで、殊更にこのギターサイトの話題にしているつもりはありません。まあ、確かに、ギター演奏の楽しそうな様子に目が留まって、そこにギターがあるからこうした時間もあるのか、ってな事は思いましたけど。

それよりも、こうした出来事がある事、こうした人たちがいる事を知ったうえで、改めて「そこにギターがある楽しさ」、言い換えれば「楽器があって、それを演奏出来て、音楽を楽しめることはこの上もなく生活を豊かにしてくれます」ということを感じるのです。俳優の西田敏行の歌に「もしもピアノが弾けたなら♪」ってのがありましたけど、楽器を演奏して時には歌とともに自分の想いを人に届ける、というのは人が人である行為だと考えます。もちろん、楽器が無くとも歌だけでも良いのです。人間の声帯は楽器であるとも言えますから。

ギターはその手軽な構造の割に、その演奏法が様々にあります。で、様々に楽しめます。ピアノも悪くないですけど(私は弾けない)、一本のギターが生活の中に豊かな時間を創ってくれるのは間違いありません。って、予定調和的な終わり方ですが、一本どころか何本も持って楽しんでいる私…。

ギターのある生活へ




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