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サウンドその9:「考えてみたら ギターって不思議な楽器…」



ギターのある生活 レッド・ツェッぺリンのロックンロール爆撃で、私の音楽嗜好は化学反応を起こし始めました。もしギターを始めていなければそんな感じ方をしたかどうか、それは定かではありませんが、多分、そのレッド・ツェッぺリンの映画に誘われても行かなかったと思います。基本的には「ロック=うるさいもの」という単純な偏見で、ビートルズもローリングストーンズにも興味がありませんでしたから。リスナーとして楽しむだけなら、「美しい歌声と優しい旋律」にこそ音楽の楽しみがあると思っていましたので。しかし、ギターを始めたことで何が具体的に変わったのかを改めて考えてみると、「リズム」と言えばいいのか、要はグルーブ感、「ノリ」ですね。ですから、レッド・ツェッぺリンの映画に誘われた時、最初は乗り気ではなかったのですが、その辺に少々気になる所があったから、付き合ったのだと思います。

で、まさにその「グルーブ感」に全身を浸され、否応なく「Yeahhh!」となってしまったわけです。ギターを始めたといってもまだド初心者です。ようやくスリーフィンガーなんぞを弾けるようにはなりましたが、タドタドしいこと、この上無しです。まあ、本人は指の痛さと、自分の指が思うままに動かない歯がゆさをそれなりに乗り越えて何とか弾けるようになりましたから、楽しくてしょうがないのですけど、その中でどのように「グルーブ感」を感じたのか…。それは、サイモン&ガーファンクルの「Feelin' Groovy」をコピーしている中で「快さ」として感じました。この曲、まさに「Groovy」です。このグルーヴィの意味ですが、一般的な音楽好きには「ノッてる」「カッコいい」「しびれる」とか言った意味で使われるでしょう。単純に英語の意味としてはそれらに加え、「溝のような(Grooveで、溝をつける)」「型にはまった」「紋切り型の」といった、いささか面白みのない意味も持っているようです。とはいえ、俗っぽい訳としては「ノリノリ」って事でしょう。

「Feelin' Groovy」はスリーフィンガーで弾ける、それほど複雑な曲ではないのですが、まさにそのノリを出すのが難しかった曲なのです。初心者にはけっこう敷居が高かった記憶があります。つまり、弾けるように音のメリハリをつけていかないと、面白く聞こえない曲で、逆にそのメリハリが効くと、耳にも、弾いている指先にも「気持ちいい」「快感」の曲なのです。ギターを始めてまだこれからという人はぜひチャレンジしてみてください。なんとなく「ああ、ギターってのは楽しいもんだ」とシンプルに感じることと思います。そこで感じた「Groovy」なサウンドが、私を食わず嫌いだったロックに耳を向けさせ、そして、ブッ飛ばしてくれたのでしょう。まあ、サイモン&ガーファンクルとレッド・ツェッぺリンではその破壊力が違いますけど。

そこでまた別のことも考え始めるのですが、ギターというのは要は「箱」状のものに「棹(ネック)」を付けて、そこに張った「針金(もしくはガット)」を弾いて、いくつかの弦の組み合わせで音を紡いでいくものなのですが、構造としては誠にシンプルです。ピアノや金管楽器のような機械的な精密さ、造形はありません。バイオリンのようにウヤウヤしい「弓」などなく、弾くのは「素手」です。ピックの場合もありますけど、それとてただの樹脂の破片のようなものです。そんなギターから、あれだけのノリノリの音の塊が自由自在(下手な私には無理)に叩き出されてくる訳ですから、不思議と言えば不思議…。

ギターの起源についてここで深く考えたい訳ではありませんが、その起源には「弓」の存在があるとやら…。まあ、確かにあのビョンビョンする弓の弦は原理的にはギターの弦と同じですが、あれは原始的な武器です。しかし、紀元前30世紀代にはギターの原型のような楽器が描かれている遺構があるとか。原始的な楽器の代表は太鼓だと思っていますけど、そこに「弦」の音階が加わっていたのでしょうか。もちろん、太鼓でも音階は出せますが。で、ギリシャ時代には木で「音を共鳴させる胴(ボディー)」と「弦を張る構造(ブリッジ)」、つまり現代的なギターの原型ができていたそうです。そこで奏でられた音は、どのようなものだったのでしょうか。ノリノリのジャカジャカしたものもあったのでしょうか。

今のギターの形がほぼ出来上がるのは18世紀だそうですが、そこから今日まで一気に現在のギターへと進化してきたということでしょう。で、その奏法とともに。アメリカの黒人ブルースは、ありものの箱に針金を張ったナンチャッテ・ギターで演奏され、歌われたと聞きます。ギターという楽器は、人が「歌い、ノリノリで楽しむ」ための、ある意味「最も身近な素材で手軽に作れる、最も日常の音楽に適した」楽器として、必然的に生まれてきたのでしょう…。多分そうでしょう、そう思えます。

今回は何やら真面目に考え込んで書いてしまいましたが、今のオヤジである私は、とにかくなまった指先で、ひたすら「ノリノリ」を目指し、ギターという誠に不思議な楽器を抱いて、クラプトンのあの曲に挑戦しています。あ…、指が攣りました…。

ギターのある生活へ




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