木の音 人の技 トップタイトル

ハカランダ、分からんだ…


モーリスW100 ギターは、その材料である木の素材が非常に大切というのは間違いのないところだと思いますが、ちょっとその素材に関して辟易というか、なんか(誤解を恐れずに言うと)信仰のように言われている「あのハカランダ…」ってやつ、もういい加減にしないですか…。ヤフオクなんて見ると「幻のハカランダ!」「もう手に入らない逸品、ハカランダ!」「至上の音、ハカランダ!」「もう出ない、ハカランダ使用の…!」とかとかとか…。ハカランダ、ハカランダ、ハカランダって、もうオヤジは「分からんだ」…。

ハカランダ(Jacaranda)とはマメ科の木のことで、ブラジリアンローズウッド (Brazilian Rosewood)とも呼ばれます。英語読みだとジャカランダかな? ちなみにこれは、流通上での習慣的な呼称のようです。ですから、「ハカランダ=ブラジリアンローズウッド」とは限らないそうです。このハカランダ材はギターの素材として耐久性や杢目の見栄えなどにも優れ、もちろん音としても「キレがある」とか「音の立ち上がりが早い(逆の事を言われる場合もあります)」「パワフルな音」「抜けの良い音」とかって、ギターの素材、特にサイド&バックに使われていたようです。しかし、今では一部の高級機種にしか使われていないと思います。理由は簡単、原産国のブラジルが乱伐によって枯渇しそうなハカランダを資源保護するため、丸太での輸出を禁じたから。市場に(殆ど)流通しなくなったからです。1960年代のことだったと記憶しています。それでも大手メーカー(マーチン)などは大量にストックしていたため、しばらくは素材として利用できたようですが、価格的にはバブル状態。で、更に、1973年に採択されたワシントン条約の絶滅危惧種に指定され、現在では輸出入が禁止されています。もうわずかな流通在庫しかないでしょうね。

ハカランダ サイド&バック ギター てなことで、ハカランダ材をサイド&バックに使ったギターは名機として取引されているようです。ラミネート構造の合板ではなくソリッドと称される単板であれば、けっこうなお値段のギターとなります。今ではそのハカランダ不足から、代替素材として「インディアン・ローズウッド」「コーラル・ローズウッド」「ホンジュラス・ローズウッド」などが使われ、中には「ココロボ」なんて、これまた希少な素材が使われているようです。私も、ギターは「単板スプルースのトップに、ローズウッドのサイド&バック」がギターの黄金律であるとは確かに思っています。しかし、それが絶対であるなどとは当然、思っていません。ましてや「ハカランダ」が至上の素材であると思ってもいません。

「コア」や「マホガニー」の中音での柔らかくて温かみのある音(音を文字で表現するのは難しい…)も、耳に心地よく、ギターを弾いてても気持ちが良い。もちろん、ハカランダでなくとも、ソリッドのローズウッドはアタックの効いた音を弾き出してくれます。しかし、それが単板でなくとも、合板でも良い音を奏でるギターもあるのです。何が言いたいかといえば、ハカランダが優れた素材であることは認めますが、それが「最高」ではなく、ギターは「人の技」で様々に組み合わせられた素材で作られます。そして、様々な音色を聞かせてくれます。素材がギターの価値を決める単純な「言い方」には辟易とします。まあ、売りたい方はそれを「アピール」して高く売りたいのでしょうが。

ハカランダにはデメリット(と言えるかどうか…?)もあります。他のローズウッドも同じですが、もちろん個体差はあるにしてもそれは「重い材であること(比重)」。十分にシーズニングされた材には比較的軽いものもあるようです。何十年もかけて乾燥しきったハカランダ単板のギターは軽い。しかし、同じ仲間の材である代替ローズウッドで作られたテレキャスターがありましたが、こいつはお重いのなんのって、まさにズシッときます。シンプルで軽やかな構造のテレキャスターの意味がなくなります。私の持っている「モーリスW100?モデル」はサイド&バックに合板のハカランダを使用しています。S.ヤイリのYSDもサイド&バックは合板のハカランダのようです。ただしスペックとしては「C.Jacaranda」と表記されています。「Cって、なんじゃこりゃ…?」と思ったら「ハカランダの代替素材」の意味らしいのですが、興味もないので調べる気にもなりません。画像にある2本のギターは確かに美しい木目をしていますが、だからといって、ハカランダ様が良い音を約束してくれているなんて、全く思いません。下手(私…?)が弾けば、それだけの音が出るだけです。合板の特徴なのか、両方とも少々重い…。ただし、音は単板よりシットリと落ち着いた響きを感じさせます。

ところで、あくまでも噂ですけど、ハカランダ材が資源保護のおかげでまた市場に復活するかも。しかも、一気に大量に出回ったりして。そうなるとハカランダの希少価値は無くなりますな。例えばあのパンダが異常繁殖して、街に「野良パンダ」なんてのがアチコチにいたら、パンダを誰も珍獣と呼んでありがたがらないでしょうね。希少性を価値とするなら、その程度のことですよ。ハイ、オヤジの愚痴でした。あまりにもハカランダ、ハカランダと騒ぎ過ぎているので。ハカランダと言いつつ、けっこう怪しいのがかなりありますよ。ご用心。

とりあえず色々へ




■これからギターを始められる方のご参考にでもなれば。
これからギターを始める方に バナー

アクセス数ベスト5コンテンツ
★とりあえず色々 「ギターの素材 合板と単板の違い」
★とりあえず色々 「ブリッジの浮きと剥がれについて」
★うちのギターたち
★とりあえず色々 「ギターを弾くなら、一度はブルースを」
★とりあえず色々 「アコースティックギターの弦高調整」


■サイトポリシー ■プロフィール ■お問い合わせ
ページトップへ戻る

Design by Megapx / Template by s-hoshino.com
Copyright(C) Ureagnak All Rights Reserved.