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続 3コード 開放弦を使わない進行


本記事のタイトルには注釈が必要ですね。「開放弦を使わないって、どういう事…」なんて思われるかもしれないので。要は「ベース(ルート音)に開放弦を使わない3コード進行」という事です。以前、準備運動用にご提案した3コードの進行は「Am→Dm→Em」でしたが、これはベース(ルート音)が全て開放弦になります。開放弦ってのは要するにそのマンマ(指で押さえていない)の弦という事です。念のために記しておくと、「Am」は5弦の開放弦(A)、「Dm」は4弦の開放弦(D)、「Em」は6弦の開放弦(E)がそれぞれのコードのベース音となります。そんな事わざわざ書かなくても分かってるよ、と突っ込まれそうですが、初めてギターを抱えた時には何が何やら分からなかった訳ですから、説明できることは「念のために」ということで書きます。

再度ギターを始めたアラカンオヤジは、準備運動にこの「Am→Dm→Em」の3コードをアルペジオや3フィンガーで弾いて、指の準備運動をします。で、この3コードの進行ですと、ベースが全て開放弦となり、それがどういうことかと言うと、まず苦労することなく弾くことができます。そりゃそうです、アコギに張ったそのままの弦を弾くのですから。ですが、それはただ簡単という事ではなくて、開放弦の音が、ギターのナチュラルな響きを醸してくれるのです。開放弦というのは次に指でどこかのポジションを押さえない限り、そのままサスティンを効かせて響いてくれます。これが、心地良い音の広がりを感じさせてくれるのです。高音部分と違って低音のベースは指向性(方向によって強度が変わらない)が無いので、それが音の空間を作ってくれるのです。「E」コードのブルースがカッコよく聞こえるのも、この開放弦の音を力強く響かせるからです。個人的な好みですが(ライトニング・ホプキンスがカッコいい)。

本編で「3コード 基本にして、ギターの本質」に「3コード」についてチョーテキトーに書きましたが、コードについて本格的にアプローチしようとすれば、その奥は猛烈に深く、私は入り口程度で楽しんでいます。とはいえ、このコードがアコースティックギターという楽器にとんでもない「音の広がり」を与えてくれているので、マッチョに理論から覚えてみるのも楽しいかも、です。例えば「9th」の音(テキトーに言えばルート音の9度上の音、ルート音が「C」なら「D」)を含むコードの音は、俗に「ジミヘンコード(ジミー・ヘンドリックスが多用していたコード)」と呼ばれているようですが、独特の「気だるい」雰囲気を醸してくれます。「7th」の音と組み合わせると、「ナンチャッテ・ジャジー(ジャズっぽい)」な音を醸してくれます。もっとも、私がそう感じるだけで、人によって違うと思います。要は、ギターの上で様々に組み合わせていく音が何とも玄妙な広がりのある響きを空間の中に醸してくれるのです。心地の良い。

C→F→G 3コード進行 で、本題に行きます。私は「Am→Dm→Em」で指をほぐした後、今度は「C→F→G」のスリーコードに移ります。ハイ、今度はベースとなるルート音(右の図で『R』が表記された黒丸の位置)が3つとも指で押さえられた弦にあります。念のために記しておきますが、「C」の場合は5弦の4フレット、「F」の場合は6弦の1フレット、「G」の場合は6弦の3フレットです。ベースとなる音を全て指で押さえる必要がありますから、開放弦を使う「Am→Dm→Em」とは違って、コードフォームをよりスムーズに進行させていく必要があります。ベースとなる位置の弦を抑えるのが遅れると、情けない音が出る羽目になります。気持ち、ちょっと忙しいコード進行というか運指になります。そして、この進行には、多くの人がここでアコースティックギターに挫折する、大きな壁である「F」コードが登場するのです。

「F」コード。そうです、このコードフォームにはあの「セーハ(ブリッジ)」が必要となるのです。私、このコードフォームを始めてみた時「あ、無理無理、できねえ、こんなの」と速攻で諦めの気分になりました。とはいえ避けて通ることはできませんので、指が攣りそうになりながら練習しました。結論なのですが、要は「慣れ」です。その辺りの事は本サイトの「ギターのある生活:サウンドその5サウンドその6」に書きましたので、興味のある方はお読みください。皆同じような苦労をして「F」の壁を何とか乗り越えています。この「C→F→G」は、「Am→Dm→Em」でほぐした指をさらにシャキッとさせるための準備運動としてルーティン化しています。当然モタツキますけど、「C」から「F」にスッと行ければ「よっしゃ、今日もアコギを楽しむか」ってな「やる気」になってきます。まあ、色々な曲にチャレンジしていけば「F」なんて可愛いもので、「コブラツイスト」か「卍固め」のようなコードフォームが次から次へと現れてきますけど…。

まあ、この「Am→Dm→Em」と「C→F→G」の3コード進行がスムーズに弾ける頃には、初めての人でももう押弦による指先の痛みに悩むこともなくなっているでしょうし、自分のギターの音、響きも心地良く感じられていると思います。もっといいギターが欲しいと思われる方も出てくるでしょう。で、たかが「Am→Dm→Em」と「C→F→G」の3コード進行と思われるでしょうけど、意外と中級クラスの方でもこの進行で音を淀みなく、しっかりと弦を弾けていない人がいますよ。トリッキーな演奏を楽しむのもいいのですが、アコースティックギターという趣味の一番の楽しさは「木の音」の心地良さを感じるところにあると思っています。まあ、好き好きというのが趣味の原則でしょうけど。

ちなみに、「F」のフォーム、つまり「セーハ(ブリッジ)」ですけど、最初は指に不必要な力が入って痛い&苦しいと思いますが、練習を続けていけば(個人差はあると思いますけど)、「ある日突然」できるようになります。これ、私の経験からですけど、次第に余計な力が抜けていくのでしょうね。最初はどうしても指板を覗き込むような格好になるので、姿勢が不自然になりますが、練習を続けていく中で肩や腰や腕、指先等々のバランスが無意識の内に整っていくのでしょうか、「アレッ…」ってな感じで上手くいったりします。本サイトはレッスンのためのサイトではありませんけど、個人的な経験から言うと、左手の、弦を抑える指が「フレット近くで立ち始めたら」何とか弾けるようになりました。そうなったから、弾けるのか、そうするから弾けるのかは分かりませんけど、問題は「セーハ」、つまり「伸ばす指」にあるのではなく、それと一緒に他のフレットを抑える指が「寝ない」で、ちゃんと垂直に近い感じで「上から」抑えられるようになった時、まあまあ弾けるようになりました。

ハイ、楽しみながら練習しましょう。

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