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知っている人は知っている MD-47


正直、自分のギターにマーチンのHD28Vが加わって、その時にも書いたのですが「自分の所有するギターたちに『最後のワンピース』が嵌ったような気が」して、もうこれ以上ギターを欲しがることなどないと思っていたのですけど、性というものでしょうか…。要は「欲しがり」なのでしょうか。毎度のことではありますが、別に言い訳とかではないのですけど、ハイ、言い訳ですね。とはいえ、その「欲しがり」にも「一分の理(盗人か…)」があるのです。以前にも書きましたけど、私はギターを工芸品として、WEBや、楽器店の店先で目に付いたギターの美しさを、いまだに趣味的に楽しんでいます。

レイクウッド ロゴで、いつものように何気なくWEBを眺めていたら、あるギターの画像を目にしました。そのギターはちょっと以前のレイクウッド(Lakewood)のような趣で、まあ、ちょっとキラキラ感のあるドレッドノートタイプという感じでした。Lakewoodはドイツのギターブランドで、フォルヒが出てくるまでは、日本でもそれなりの知名度を持っていたブランドであったと思います。今もまだ販売しているようですけど、現在のシングルカッタウェイのスタイルならフォルヒの方が良さげな感じ…。私が目にしたのは、気持ち、ショルダーがラウンド気味で、ボディのくびれがあまりきつくないような感じのドレッドノートタイプでした。それだけなら、別に「いいギター」とは思っても、「欲しい」とは思いません。が、そのギターは国産の総単板のギターとの説明でしたけど、そのバック(の材)を見たとき、「何だこりゃ…」と少なからずの興味を持ってしまいました。あ、いつもの悪い癖がムクッと…。

アコギ バック材ローズウッドと言えばそうなんですけど、バックの両側が青味がかっていて、杢目も乱雑というわけではないのですが、少々不規則に乱れていて、「杢目の詰まった」感じがする材でした。論より証拠、右の画像をご覧ください。「これがどうした」と思われる方は私と趣味的な部分が違うということで読み流してください。私の目に付いたのは、画像が小さすぎて分かりにくいかもしれませんけど、バックの両サイド(外側)が青味がかっていて、ブックマッチであるのに左右の杢目が合っていないのです。材の中の杢目が流れているようです。さらには、材の色が部分的に異なり、杢目からはローズウッドだろうと思えるのですが、これも良い意味で整っていません。まるでサップのような白い杢目が間に入っているのです。販売者に問い合わせてみても「ローズウッドです」との答えしかありません。私、この材が何であるのか、WEBで調べまくりました。ローズウッドにしても「マダガスカル」か「ホンデュラス」か、「インディアン」ではなさそうな、まさか、まさか…。

アコギ ココボロ サイド材販売者のところに行ってみて直接見てみればいいのでしょうけど、かなり遠くなのでそれはちょっと…。私、このような、青味がかってサップ(木の外側の白い部分)の入っている材を使っているギターを1本持っています。サイド&バックがココボロの「南米生まれの"Z" 」です。そのサイドの材が(右の画像)、やはり青味がかっていて、サップがうねるように入っているのです。しかし、この材はココボロではありません。

結構な時間、あちこちを調べまくって、ようやく「かなり近い答え」らしき情報を得ました。サップが目の中に混じりこむ杢目はローズウッドにあり得るらしく、青みがかった部分が出るのは、木の「根」側に近いところから取った材にみられる特徴だそうです。材として流通しているものは珍しいとのこと。おそらく、根の方の個所から切り出した材ですから、杢目の乱れが見られ、比較的固い材であるようです。ローズウッドの種類までは突き止められませんでしたが、この材が持っている特徴が、木の「根」辺りから切り取られた材であるという情報は、私の好奇心をウズウズとさせました。「どんな、音がするのか…」。

Mizuno アコギちなみにこのギター「MD-47」自体も珍しいものであり、 "Mizuno" は1950年代から存在したギターメーカーで、現在は、愛知県江南市で「SUTDIO-M」という楽器店となってギター等の製作、企画、輸入代理(フォルヒ:Furch)などを行っているようです。このギターは、"Mizuno" 当時の設計、製作指導によって中国で、2003年に限定製作されたギターだそうで、特に継続して販売する計画はなく、数人のギター職人の人が「とにかく良いギターを作ろう」と商売っ気抜きで作ったギターらしく、これはその中の1本です。発売当初、本家マーチンD28との比較動画がWEB上で拡散し、本家を超えたとか、都市伝説のように話題になった機種のようです。まあ、よくある話ですね。で、もうたまらず、オカーチャンにはあとで何とか土下座してでも言い訳するとして、とにかく買ってしまいました。総単板ですから、お安くはなかったのですけど…。

そしてついに「MD-47」が我が家にやってきました。すでに、オカーチャンへの土下座は済ませてあります(この年になると、そういうのが平気になりますね。面の皮が厚くなるというか、プライドが薄くなるというか…)。で、ドキドキする暇もなく、ギターの通販にありがちなことが起きました。「欲しがり」への天罰でしょうか。まず、一番目のフレットが器用なことに中側で盛り上がっていて、開放弦がバズります。で、ネックの痩せがあるとは聞いていましたが、痩せではなく「フレットの半分くらいが、紙が入る程度」に浮いています。で、バックの筋傷と聞いていましたが「割れ」です。結局はフレットの打ち直し、ナット交換、ネック調整、割れの補修等々、結構お高いリペアとなりました。入院は一か月半程度…。通販ではよくあることとはいえ、クレームを入れたところで面倒臭いやり取りになるだけです。まあ、割り切るしかないですね。事前にしつこく確認してどうなるものでもないし。とにかく、欲しかったのですから、「惚れた」方が弱いのです。

Mizuno MD-47で、無事退院してきた「MD-47」を弾いてみて、かなり高い買い物にはなりましたけど、それらがすべて癒されました。マーチンのD28とは比べられませんがマーチンのHD28Vと弾き比べても全く遜色がないどころか、音色の広がり方に関しては「MD-47」の方が心地よく感じます。この「MD-47」に込められた思いは「D28、D45」を超えてやるという意気込みなのでしょうか。かつて、都市伝説風にその高い評価がWEBで拡散したというのも頷けます。もう、これ以上の音色をギターに求めても仕方ないのではないかと。私にとって、これがアコースティックギターの最終形。さらに素晴らしい音色を奏でるギターはあるのかもしれませんが、これが絶対的に「最上・最高」なんて音は、ないと思いますから。財布は傷みましたが、もうこれ以上のギターは必要ありません。私の「ギター部屋」に並ぶギターの材は、ワシントン条約でもうすでに手に入らないものばかりです。

ちなみに、この「MD-47」のバック材、もしかしたらもしかしたら、ブラジリアンかも。まあ、材木買ってるわけじゃないですからそこはどうでもいいと言いたいのですけど…。しかし、この音…。手持ちのハカランダ材のギターとタメを張るような芳醇な音を奏でます。

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